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 「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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 今回は、2025年10月28日(火)配信のテキストをお届けします。

 次回は、2025年11月25日(火)20:00の配信です。

 お楽しみに!

2025/10/28配信のハイライト

  • 「ワールドシリーズ延長18回」と「円が弱すぎる」
  • 「日本の衰退と飛躍、防衛力」と「ウナギ規制と魚類の養殖」
  • 「クマ対自衛隊」と「法の無知につけこむサービス」
  • 「芸術家向けベーシックインカム」と「霊長類の若返り研究」
  • 「ドナーブタの移植医療」と「Googleの量子アルゴリズム発表」
  • 「卵を納豆状にするカメムシ」と「軌道データセンターと冷却問題」

「ワールドシリーズ延長18回」と「円が弱すぎる」

山路:今ちょっとこのニコニコのほうでコメント機能に障害、これちょっとどういう状況かわからないんですけど、こっちからなぜか運営のコメントが出せなくなってるんですよね(笑)。これどういう状況か、私たちも初めての状況でよくわからない状態なので、いつも出せるリンクが出せなくなっちゃったということをご了承いただきたいということなんですが。まず、最初話題になっているのがワールドシリーズがすごかったって、私ここ2、3時間くらい全然ニュース見れてなかったんですけど、なんかすごかったんですか?

小飼:延長18回(笑)、

山路:ドジャース対ブルージェイズ。延長18回、2回やったような感じじゃないですか(笑)、

小飼:2回やったっていうことですね、

山路:結局どっち勝ったんですか?

小飼:ドジャースが勝ったみたいです。

山路:また大谷が打って勝ったみたいな?

小飼:大谷が打たせてもらえなくなった、延長回は。そこもちょっとしたニュースになってて。一般回っていう言い方が正しいのか、要するに9回より先の回ね、2塁打、本塁打、2塁打、本塁打みたいな。

山路:また雑なシナリオに従って(笑)。水島新司先生も激怒ですよね(笑)。

小飼:なんだけれども、そこまで大谷に打たれたにもかかわらず、同点で延長戦に入って。野球というのは延長戦に入ったら、いくらでも続けようと思えば続くルールになってるわけですよ。

山路:勝ち越さない限り、

小飼:そうそうそう。勝ち越しイニングが出るまではもう延々とやり続けて、少なくとも今のMLBのルールがそれ、なくて。ちょくちょく延長回のエピソードが出てくるんですけど、18回ってなんだよ(笑)。

山路:昔の甲子園とかでそういうのを聞いたことありますけどね(笑)。

小飼:たぶん他の競技であれば、もっと先に打ち切るための仕組みを作ると思うんですよね。たいていの競技は。だから、そういうのが延長しすぎないためのタイブレクルールというのがあるわけですよ。どうしても勝負がつかなかった場合には、一番有名なのはサッカーのPKですよね。そういうのないんですよね。

山路:珍しかったってことはあるんですかね、

小飼:珍しかった、

山路:あんまり問題にならなかったぐらいには。

小飼:大抵は9回で決着がつくっていうのが。

山路:しかし本当に、どっちもご苦労さんでしたって感じですよね。

小飼:いやいや本当にですよ。僕は延長に入ったっていった時点で、ブルージェイズ頑張れ(笑)。

山路:ピッチャーとか半端ない数、継投した、

小飼:全員使い潰して、最後は山本がもう一度投げるみたいな(笑)、

山路:だって前、先発してませんでした?

小飼:そうですよ、

山路:ついこの間、なんかやってたような、

小飼:丸々一周したてたところに、キャプテンって言っていいんでしょうね、フリーマン選手がサヨナラホームランを打って試合終了したみたいですけれども(笑)。そこまで頑張れたっていうのがやっぱりすごいことだし、

山路:ブルージェイズが、

小飼:ブルージェイズも。やっぱりそこまで頑張らせるルールがあるっていうのが、お互いにかわいそうだし。そう、ベースボールのルールの欠陥がまたここで露わになったというね。

山路:なるほどね。

小飼:延長18回ってじつは調べてみると2018年にもあって(笑)、

山路:なんだ、あったんですね、割と最近に。

小飼:さすがにルールいじれよ、翌日も試合あるじゃんっていう。中休みがあるんだったらいいんですよ。さすがにサッカーは翌日にすぐ試合させるっていうのはありえないですよね。たいてい3日ぐらいは置きますよね。でも、ベースボールというのは本当に基本、毎日やるものなので、移動日を除いて。

山路:しかし6時間の試合ってクリケットみたいですね。

小飼:クリケットはこんなもんじゃないらしいです。というか、クリケットがあまりに冗長なので、別の競技にしちゃえっていうのが確かベースボールの発端だったはずです。

山路:クリケットとか、数日に渡ることがあるみたいなことは聞きますもんね(笑)。

小飼:意外とあれなんですよね、(クリケットは)競技人口も競技国も多いんですよね。

山路:しかし、なかなか珍事というか面白い、話題に事欠かないですね、ワールドシリーズ。

小飼:でもブルージェイズすごいですよ。大谷だけに、今回もやっぱり大谷が半分ぐらい点を取ってらっしゃる。

山路:またか(笑)。

小飼:またか。いや、でもそれでも引き分けだったんですよ。9回の時点で。そこはブリュワーズの時と違いましたね。ブリュワーズの時はもう本当に大谷無双で、もう誰も何も手を出せなかったんですけれども。

山路:しかしなんていうか、メジャーリーガーの中でそこまで手が出せない選手が出てくるっていうのもちょっとびっくりですよね、しかも日本から。どうしたことやらというか、

小飼:なのに、ピッチャー全部使い潰すような試合やってるわけですよね(笑)。だって前回は山本一人で完投してるわけで(笑)、

山路:ですよね、本当何が起こるかわからないもんだな、プロの試合っていうのは。

小飼:でもね、やっぱり18回やらせちゃいけないと思うよ。アメリカ大陸って広いじゃないですか。当然、時差があるわけです、試合やってるところと実際に観客が見てるところと。東海岸の人とか、もう日が暮れてる、日が変わってるんですよね。あれは本当にウケた。

山路:See you tomorrowじゃなくなったという、

小飼:See you tomorrowというのに、Tomorrowをストライクスルーして、See you laterに、

山路:へええ、面白い(笑)。じゃあちょっとアメリカ絡みの話でもう一つといえば、あいつが来てるらしいじゃないですか。

小飼:あいつって誰よ、

山路:トランプ。

小飼:そうか、でもそういえば首都高特別警備うんぬんみたいなやつが出てたっちゃ出てたね。近所迷惑だね。

山路:何がどうっていうことでもないんですけど、トランプのことを言ったのはちょっと記事でおかしかったのがTACO、Trump Always Chickens Out、

小飼:要するにいつもビビって引いちゃうというね、のを略してTACOって言うんですよね、TACOでタコです。

山路:とある新聞記事で、トランプ、結局言ったことやらねえじゃんっていうことが非常に多いらしくて。

小飼:いつものことだ、

山路:投資家、トランプが言ったことに関してやらないっていうふうなことを踏んで賭けると、

小飼:TACOを前提にして、なるほどね、

山路:そっちのほうが、賭けたほうが普通の株式に賭けるよりも全然リターン率が高いっていう、

小飼:なるほど。TACOショートか、

山路:TACOショートっていう(笑)、

小飼:なるほどな、それいい視点だと、

山路:ただしかしこれ、トランプのやってることってどうもインサイダー疑惑がつきまとってしょうがない気がするんですけど、

小飼:でも、あまりに底が浅いじゃん。インサイダーというには本当にあまりショボいというのか。アメリカ人が知的に退行しまくって、要するに国民のマジョリティがケーキを3分割できなくなるくらい退行してっていう映画があったけれども。なんかそれがリアルになってきてるんですよね(笑)。同じ我田引水をするにも、もう少し小狡いやつだとは思ったけど、いや、でもさすがカジノを破産させたやつ、

山路:カジノね、そのカジノの胴元なのに破産しちゃったっていう、

小飼:そうそうそう、儲かるしかないものなんですよ、あれは。どうやって破産させたのかっていうのはね。

山路:もう一つ金に絡んだ話題としてはですね、ちょっと金に絡むというと語弊があるのかもしれないけど、日本のGDP、2030年にはイギリスに抜かれて6位になるということが発表されまして。

小飼:それはダメだねっていうのか、ポンド強すぎないか?

山路:ああ、そっちの話なの。

小飼:そっちの話になる。

山路:これ円が弱すぎんじゃない?

小飼:円が弱すぎるのよ。要は円が弱すぎるっていうことなんだけれども。

山路:これはつまり、なんていうんですか、実際の国の実力以上に下に出てるっていうこと?

小飼:そういうことです。だからね、ドイツとトントンっていうのはまぁそれはしょうがないところはあるなっていうのか、ドイツは本当に一国だけじゃなくて、要はEUの筆頭じゃないですか。仲間がいっぱいいるんです。だからイギリスが日本よりもGDPで上に来るっていうのは、それはあらゆる点で間違っている。それとは別に、インドが日本を抜くっていうのはあるじゃないですか、これは健全なんですよ。

山路:結局豊かになるべきだしっていう、貧しい国は。

小飼:そうです、人口が日本の12倍か、ある国のGDPが日本よりも下というのはこれはむしろまずい。そういう状態であってはまずい。

山路:イギリスってむしろ、日本と同じように衰退途上国と言われる国の中で、みたいなところもありますわな。

小飼:はあるけれども、頑張ってる、再エネは頑張ってる、

山路:再エネ、風力発電とかで、

小飼:特に海上風力とかは本当にすごい頑張ってて。イギリスが大国ではなくなってしまったという証拠もいっぱいあって。頑張って空母2隻作ったじゃないですか、両方とも日本に来てます。

山路:最近話題になりましたね。

小飼:あれはものすごい無理してるんです。

山路:空母って単体作るだけじゃなくて、全体として重要なわけですよね、

小飼:人もいっぱいいるわけです。だいたい2500人ぐらいなのかな、イギリスの空母の場合は。

山路:交代もいるわけですしね、

小飼:その通りです。もちろん空母というのは単体では脆弱なものなので、まるっと護衛艦隊がいるんです。維持費用というのもかかりますし。イギリスは2隻で実質、普段稼働しているのはそのうちの半分なわけです。

山路:アメリカ11ですからね(笑)。

小飼:それを12にするって言ってるんですよね。

山路:いちおう削減ということで?

小飼:削減ということではなくて、少し強化しようとしてます。アメリカの空母というのはあれが本当のザ・空母みたいな、

山路:空母打撃群というような意味での、

小飼:そうです。原子力駆動で、マックス90機ぐらい置けてっていうので、桁違いです。日本は護衛艦をやっと空母化できたって言って、そのいずもとかがなんですけど、その2隻を足してもアメリカの本物の空母の半分に及ばないような戦力ですね。

山路:イギリスって無理してるとは言っても、それを今さら削減もできないのではないですかというか、

小飼:そうなんですよ、

山路:よく緊張高まってるというふうに言われるじゃないですか、その中で削減って難しいですよね。

小飼:難しいから、一度はもう、かつては機動部隊と言われてたんですけど、これやめるって言ってたんですよね。もううちではまかないきれないからっていうので、じつはフォークランド紛争が起こったっていうのはまさにその時期だったんですよ。その時は本当に空母がものすごい役に立つというのはわかったので(笑)。やっぱり持っとかなければいけないなっていう。

山路:軍縮って難しいっすな、しかしつくづく。

小飼:本当にね、した途端に、

山路:必要になったりとかもする(笑)、

小飼:本当に「平和の配当」って一体何だったんだろうなっていうのは考えますね。

山路:これ、イギリスと日本のことで言うと、先に日本の国力に見合わないほど、つまり円が安くなってるっていうことだったわけじゃないですか、

小飼:そういうことです、

山路:これって金利政策が結局良くないの? それとも国力が、

小飼:円安がっていうことですよね、

山路:だけどつまり単純に、そこで円高方向に行ったらええ、というもんでもないのではというか、

小飼:やっぱりそれは為政者が悪い。

山路:円高に舵切るぞって腹をくくったほうがいいということ?

小飼:腹をくくってでも円高方向、ただ円高方向にする一番簡単な方法っていうのは利上げなんだけども、そうすると日本の不動産業者の皆さんというのはみんなクビになっちゃう、

山路:ああ。つまり円安とか放置しといたら物価とかなんかもどんどん高くなっていくじゃないですか、

小飼:今は本当に、昔は円安というのは一過的な現象なので、その時は赤字を引っかぶってでも物の値段っていうのはそのままにしておこう、だったんだけど、今は本当にストレートに反映させるから。

山路:これ、なんかでもどうすりゃいいのって感じしません? 弾さんだったらもう円高にする?

小飼:要は、(僕が)日本の為政者だったら? それが国民にとって一番いいことだけれども、じゃあ今の政府は国民の方向いてるかって言ったら、ねえ。お母様の方向いてんじゃない?

山路:お母様(笑)、

小飼:お母様の方向いてんじゃない?

「インフレだと選挙に勝てないよな、普通」(コメント)

小飼:ねえ、

山路:ただなんか明らかにインフレに向かって加速する方向に向かってる気はするんですけれども、

小飼:一番タチが悪いやつです、

山路:スタグフレーションというやつで、

小飼:スタグフレーションですね。

山路:いやー、怖え怖え。

「日本の衰退と飛躍、防衛力」と「ウナギ規制と魚類の養殖」

小飼:他人事じゃないよ(笑)。いや、でも面白いことに日本の「失われた30年」というのは、日本的個性が世界にガンガン認められてった30年でもあるんです、だから個人としての日本人にとっては飛躍の30年だったんですよね。

山路:大谷に象徴されるような、

小飼:そうそうそう、スケートを見ても羽生とかね。そう、だから傑出した個人がちゃんと日本の外で認められていた30年でもあるんです。でも、こういったことっていうのは歴史でもよくあるんですよね。経済が衰退する一方で、芸術がガンガン認められていたっていう、イタリアがそうじゃん。

山路:なるほど、なるほど。ある意味ギリシャとかもそういうところはあったかな、古代ギリシャなんか、

小飼:そうです、

山路:すごい尊敬はされるけど(笑)、実質的な力はないみたいな感じの。

小飼:いや、でもまだ実質的な力そこまで衰えてないんですよ。意外というのか、本当にもう雑な腕力、別の言い方は武力でもけっこう日本、ヤバい国だというのが。

山路:軍事費で、

小飼:軍事費だけではなくて、オーストラリアのフリゲートも、

山路:ああ、そういうことね、武器輸出国になりつつあるという意味で。

小飼:いや、一気になったの。フリゲートのフロティラというのは、要するに船を輸出するというのではなくて、艦隊を輸出してるっていう規模なので。あれはなかなかびっくりですよ。

山路:なるほどなるほど。なんか報道だと本当に船をちょっと作ってみたいな感じだけども、艦隊と考えると確かに。

小飼:トランプ来てるけど、下手するとアメリカの軍のフリゲートもこっちに来るかもしれない。というのも、アメリカもフリゲートを作ることにしたんですよ。今のアメリカの海軍の主力というのはそれよりも高額なイージス駆逐艦なわけですよね、アーレイ・バーク級なんですよね。でもそれよりも安くて、普通の海にも出ていける、航行できるという船というのをちゃんと作ると。今からちゃんと作ると間に合わないので、とりあえずイタリアの設計を、船体を持ってきて上に載っける兵装とかっていうのはオリジナルにしようっていうやってた、コンステレーション級っていうんですけど。ところがそれがイージス艦並みの値段になっちゃって、一向に完成しないという状態になってて(笑)。

山路:なんかかなり海軍力って苦労するもんなんですね、整備費、つくづく。

小飼:バカみたいな金食い虫です。

山路:だってその人らもいちおう見積もりはしてたわけじゃないですか、それを専門家の見積もりなんかははるかに超えぐらい高くなっちゃうというのも。

小飼:そこはちょっと謎なんだけどね。なんでフリゲートが1ビリオンダラーを超えちゃうのかっていうのは。ちなみに今はアーレイ・バーク級も2ビリオンダラーします。最初に日本もイージス艦作ろうって言って、アーレイ・バーク級の中身をそのまま持ってきて、船体を作る能力っていうのは日本はずっとあったので、箱というのか、船は日本で作って、上物はアーレイ・バーク級のものを持ってきたっていうのが日本のイージス艦なんですけど。その時に確か一隻1500億円ぐらいして、ものすごい大騒ぎになったんですよね。たかが一隻になんでそれくらいするんだと。今は普通のアーレイ・バーク級が2500億円するので(笑)。さらに原潜を買う買わないっていう話が最近出てるじゃないですか、原潜はさらにその倍します(笑)。原潜一隻買うと、イージス艦が2隻作れなくなって、もがみ級が4、5隻作れなくなるんですよ(笑)。

山路:しかし、これまでそういうところでずいぶん日本っていろいろ安く上げてきたんだなって感じしますね。

小飼:じつはね、

山路:防衛力をアウトソーシングするっていうのは、そんなにお得なんだみたいな感じもしちゃう。それを結局、自前でやらなければならないとなったら、それはまぁいろんなものが圧迫される、

小飼:(アメリカが)やってくれなくなりそうでしょ。ウクライナにはもうドネツクとルハンスクは諦めろって言ってるわけですよ。

山路:いやー怖い怖い。

小飼:自前でやるって言ったら、本当に底なしにお金がかかるわけですよね。

山路:もう平和万歳ですな、つくづく。

小飼:本当に、

山路:コスパが悪すぎる、戦争は。じゃあちょっとまた国際絡みの話ではあるんですけど、ウナギ規制。全種を対象にした規制をやらないといけないよねっていうことを、国際的なところで圧力が高まってる。やっぱり弾さんもウナギは少々食えなくなっても規制はしたほうがいい?

 

 「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
 無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします。なお、有料のYouTubeのメンバーシップでは、無料部分だけでなく、限定部分の配信もご覧いただけます(YouTubeメンバーシップでは、テキスト配信はございませんのでご注意ください)。

 今回は、2025年10月14日(火)配信のテキストをお届けします。

 次回は、2025年10月28日(火)20:00の配信です。

 お楽しみに!

2025/10/14配信のハイライト

  • 「韓国のG-Drive消失」と「バックアップとランサムウェア」
  • 「PERから見た株高」と「金のシンボリックな価値」
  • 「今の世界の最強国」と「台湾と2047年」
  • 視聴者質問「iPadとPC、どちらがいい?」「Sora 2の評価」
  • 「自公連立崩壊」と「アホなことをやらなかった石破」
  • 「石破政権がやらなかったこと」と「皮膚細胞から卵細胞」

「韓国のG-Drive消失」と「バックアップとランサムウェア」

山路:なんか配信始まる前にちょっとスタッフのナオヤさんのパソコンが、Chromeがいきなり調子悪くなってデータが飛んで、バタバタして焦ったんですけど。

小飼:じつは僕のやつもな20日くらい前におかしくなって、その時はバックアップにあったChromeのプロファイルデータをリストアして。Chromeのアプリを全消しして、再インストールしてことなきをえた。

山路:今回もナオヤさんもプロファイルのバックアップがあったみたいで、意外にすぐに復旧できたんだけども。それに関して怖えな、と思ったのがこのニュースですよ。この韓国のニュースですよね。

小飼:これはギャー! だね。これはギャーとしか言えようがない。

山路:何でしたっけ、800テラバイトとかのデータが飛んだんでしたっけ。

小飼:たったのですよ、今時の指標に照らし合わせると、800テラバイトってどれくらい小さいかっていうふうに言ったら、今これくらいのストレージサーバに収まっちゃうんですよね。3Uぐらいの。

山路:ただそうは言っても、これ動画とかじゃなくて、文書とかなんかのやつがほとんどだったりするわけじゃないですか、政府関係の、

小飼:だったらなおのことだよね。物理的に一箇所に置くというのはちょっと信じられん。

山路:これ、なんかUPS、無停電電源装置、替えようとしたら無停電電源装置が出火したんでしたっけ、それで火災になってバックアップも含めて燃えちゃったみたいな、

小飼:発火ね、出火っていうとなんかshipするみたいな、

山路:発火しちゃったっていう話なんですよね。

「公式文書ならバックアップを取らないと」(コメント)

山路:というコメントもあったんですけども、これ、上の方から運用指示で自分のパソコンにはデータ残さず、全部この韓国のG-Drive、Googleとは違うんですけど、G-Driveのほうに全部保存する、

小飼:だからG-Driveのほうでバックアップとかはやってくれるので、手元には残さないでいいよねと。なまじ手元に残しておくと、不要どころか有害なデータの重複が起こると。だから、手元では残さず、クラウドに頼りなさいっていうのは正しいんですよ。データの整合性を考えると。皆さん、データというのはいくつもコピーがあればいいというものではなくて、どのコピーが一番新鮮なのかというのを常に把握しとかなければいけないんですよ。その意味では、データの整合性をとる有力な手段としては、余計なコピーは即座に消す。余計なコピーとは何かといったら、手元にあるやつですね。だから一番アンステーブルでインセキュアなやつ。だからもう、これはいったんクラウドに上げちゃったらもうあとはクラウドに任せるというのが正しい態度なんですけど、それはあくまでもクラウドが、

山路:ちゃんとしてたらの話(笑)。

小飼:その通りです。やっぱりクラウドの名誉のために一つ、エピソードを紹介させてください。GoogleがGmailのデータを吹っ飛ばしたことがあるんです。全部ではなくて、一部だったんですけれども、その一部に関してはGmailのオンラインになっている部分っていうのが全部吹っ飛んだと。本当にデータセンター単位で吹っ飛んだと。Googleはどうしたかっていうと、テープからリストアしたんですよね。けっこうそのテープからリストアするっていうのも、面白いエピソードがいっぱいあって。普通、テープからリストアする場合っていうのは一つのクラウドストレージに対して、テープ1本丸々読み込むって形なんですけども、Google何やってたかっていうと、テープでRAID-5とか6みたいなことをやってたんです。

山路:そんなことできる?

小飼:パリティテープというのを用意して、それで冗長性を持たせたわけですよね。そのドライバとかは全部自作して、

山路:普通ではないわけですよね、

小飼:そこまでやることを求められるわけですよね、クラウド業者というのは。だから、今やクラウドで使っているハードウェアというのは本当に自前で設計してるんですよね、AWSにしても、GCPにしても、Azureにしても。そういうレベルなわけですよ。もうデータセンターの一つや二つ吹っ飛んでも、データが吹っ飛ばないっていうところまで来てるわけですね。それどころかデータのインテグリティのためではなくて、電力がもったないっていう理由で、ここのデータセンター、ちょっとまわりの気温が熱くなってるから全停止しよう、とかそういうことをやってるわけですよね。

山路:これ、じゃあ本当にG-Drive、韓国の政府ストレージを運用してた事業者がもうまずかった、

小飼:(コメントを見ながら)GoogleのGoogleドライブとは関係ないです、これはちょっと先に把握しといて。いや、だからこれ本当に他山の石で。日本よりはその辺の事情に明るかったはずの韓国政府でこのていたらく、デジタル庁とか本当に一体。
 デジタル庁って確かYahoo!が入ってるのと同じタワーに入ってるんですよね。Yahoo!って言っちゃいけないな、アメリカにも別の会社がある、Yahoo! JAPANですね。Yahoo! JAPANがどの程度の会社かって言ったら、ヨーロッパでGDPRやったじゃないですか。コンプライアントにできませんって言って、おま国したんですよね、

山路:ヨーロッパからはYahoo! JAPANにアクセスできない、

小飼:だから本当にその程度の国、なんですよ。本当にその程度の技術力の連中なんですよ。その程度のところに本邦のデジタルインフラストラククチャを任せていいのだろうか。ここは本当に真剣に考察するべきだったと思いますよ。今、その辺のところをさくらインターネットが頑張って受け皿になろうとしてるんですけど、いちおう受注はしました、なんだけれども、ちゃんと条件があって政府がデジタル庁が出した要件というのは1年以内に全部コンプライする、満たすっていうことで受注した時点ではまだTo Doが残ってたんですよ。だからそのTo Doのうちの一つというのが、multi regionなんじゃないかと、

山路:複数の、

小飼:availabilityゾーンが複数用意できてるんですかと、

山路:政府の出している要件自体は真っ当なもんですよね、

小飼:真っ当だし、AWSとかGCPとかAzureとかっていうのはそれを満たしているから、今のところはクラウドであればこれくらいはできているよね、という前提の元に発注しているんですけれども。

山路:まださくらインターネットがそれを実現できるかどうかはまだちょっとわからない、

小飼:実現できてるかどうかというのはちょっと外から見てもわからない。というのか、外から見てもわからないようにするのが、本当にクラウドの存在意義なので。だから事故が起こらなければ、G-Drive方式でいいんですよ。オンプレミスのデータセンターに全部置いといて、これがクラウドでございって言っちゃっていいんですよ、事故さえ起こらなければね。

山路:これ、何ていうか、すごいいろいろ教訓の多いニュースではありますね。

小飼:かわいそうである以上に、そんなに節穴さんだったというのは、

山路:復旧作業の統括の職員が飛び降り自殺とかしてるんですよね、これ。

小飼:うん、わかる、その気持ちは。

山路:ただ死ぬのはあんたじゃないだろうっていう気はするんだけどな。

小飼:いや、でもさ、仮によ、福知山線の事故で、

山路:JRの、

小飼:JR西日本の、これはハッキリ言っとかないと、とだからちゃんと分社もしたし。JR西日本というのは特に際立って事故率が高いので。その前に信楽線の事故も起こしている。それは置いておいても、その時の現場担当といえば、当然運転手ですよね。その事故で一緒に亡くなったわけですけれども、生きてたら。

山路:いやいや恐ろしい話ではありますね。

「たぶん担当者が詰められたんだと思う」(コメント)

山路:まぁそうなんだろうな。

小飼:報道に出ないだけで、いるんじゃないかな、

山路:他にも?

小飼:うん。

山路:職員のデータっていうのが全部吹っ飛んだっていうんだったら、紙があるやつはまだそこから戻せるかもしれないけども、そうでないものとかも、

小飼:今や紙から戻すのも無理やろ。分量的に。

山路:いやー、もう考えるだに恐ろしい(笑)。

小飼:いや、本当に。

山路:じゃあその事故IT絡みの事故で恐ろしいのはもう一つ、。Qilin(キリン)がアサヒをサイバー攻撃したという(笑)。

小飼:いや、だからチリンと呼べという、

山路:チリンね、キリンじゃなくて。ロシアのハッカーグループ、チリンがアサヒビールをサイバー攻撃して。まだアサヒ、手作業でやってるんですよね、今。

小飼:どうするつもりなんだろうね、

山路:出荷とかが滞っているという話なんですけど。これ、もうKADOKAWAの時にも散々ランサムウェアの話っていうのはこの番組でもしたんですけど。

小飼:すごいことになったもんね、本当に。

山路:これってそれこそランサムウェアに対抗するにしても、そのバックアップのほうでもうちょっとなんとかならんもんなんですか。

小飼:いや、まあそれはバックアップをリストアすれば、リストアにかかる時間にもよるけれども、数日オーダーで済んだという話はあるんだけれども、それをそのまま戻したら、またやられるの。

山路:脆弱性がそのままだから、

小飼:そうそう、穴を塞いでからやらなきゃいけなくて。穴がどこにあるのかわからないという状態では、リストアもできんの。そこも恐ろしいところです、ランサムウェアの。
 リストアしました、元の黙阿弥です、これじゃやっぱり担当者、首くくるよ(笑)。

山路:今の時代にそんなにどうしようもない、ここまで追い込むような攻撃があるがすごいなとは思いますけどもね、

小飼:Windowsが悪いというのか、BitLockerが悪い、

山路:弾さんだったら、この辺担当することになったらどうします?

小飼:担当したくないなぁというのがまず最初の部分だけれども。いや、でもそもそもストレージをバックグラウンドで暗号化される、初めから暗号化しとけ、なんだよね、それに対する答えって。ランサムウェアのやり口というのは、今あるデータを攻撃者しか知らない鍵で暗号化しちゃうという。

山路:だけど、それアサヒビールのほうが仮に暗号化してデータを保存してたとしても、それをさらに攻撃者が暗号化して別のデータに書き換えてしまうと、それはやっぱり同じことじゃないですか?

小飼:いや、だからそれはできないの、初めから暗号化してれば。まともなオペレーティングシステムであれば、暗号化されたストレージをさらに暗号化するなんてバカなことはしないわけ。個々のファイルはZipファイルにパスワードをかけるぐらいのことはするし、できるかもしれないけれども。それだとランサムを取れるほどの被害はもたらせないわけです。不法なストレージ暗号化なんですよ、ランサムウェアの今の手口というのは。他にも手口が目つかるかもしれないけども。

山路:とりあえず今というか、技術的にできそうなこととしては、そういう企業側が暗号化、根本的な基盤レベルで、

小飼:先にしとく、

山路:システムの基盤レベルでちゃんと暗号化をするような仕組みをやっておくと、

小飼:そのとおり。クラウドを使っちゃうというのも一つの手なんだよね。クラウドプロバイダーはちゃんと暗号化してるので。

山路:ただこれってやっぱり結局コストとかのほうから、今みたいなシステムでやってたってことなんですかね、

小飼:後回しにしちゃうんだよね。

山路:それが利益生み出すわけじゃないですもんね。

小飼:そうなんです、そうなんです。暗号化したところで本当に、一文にもならないわけです、一ペニーにもならないわけです。ただし、それで被害を及ぼすと、本当にミリオンズビリオンズになって返ってきちゃうわけですね。本当に胃に悪いニュースばっかり続いたので、もう少し、

山路:もう一つだけ胃に悪いニュース、いっていいですか(笑)?

 

 「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
 無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします。なお、有料のYouTubeのメンバーシップでは、無料部分だけでなく、限定部分の配信もご覧いただけます(YouTubeメンバーシップでは、テキスト配信はございませんのでご注意ください)。

 今回は、2025年09月30日(火)配信のテキストをお届けします。

 次回は、2025年10月14日(火)20:00の配信です。

 お楽しみに!

2025/09/30配信のハイライト

  • Apple新製品とXREAL One Proレビュー
  • 万博感想:「まずい飯はなかった」、スペインからネパール、サウジアラビア館
  • 万博感想:トルクメニスタン、アキアカネ、大屋根リングと、一番くだらない展示
  • 「AI投資は循環取引? バブル?」とAIゲノム
  • 「永遠の命について」と視聴者質問「通信制高校の学費」
  • 「街を育てるには」と「東京の不動産価格の高止まり」

Apple新製品とXREAL One Proレビュー

小飼:ずいぶんと、長めに空きましたので、今日は少し長めにやろうかと。

山路:お待たせいたしましたというところなんですけれども、

小飼:本当に、本当に。

「メガネなし」(コメント)

山路:じつはさっき、いきなりメガネが壊れてしまいまして(笑)、

小飼:すごい、何もしてないのに壊れてんの。

山路:たぶん安いメガネだったので、フレームが劣化して壊れたんだと思うんですけれども、ということで今日野面を晒してお送りいたしますということで。

小飼:山路さん、何もしないのに壊してるってすごいな。

山路:あ、万博行ったんですよね、万博の話、じゃあちょっと後でするとして。

小飼:じゃあその次ですね、こっちかな、(iPhone Airを見せながら)先にしたほうがいいというのは。

山路:(iPhone 17 Proを見せながら)私も、新しいの買いました。

小飼:山路さんはいつ、どうやって注文したの?

山路:予約が始まった日にやろうとしたんだけどなかなか予約つながらなくて、

小飼:そうそう、つながったらもう次の週に回されてて、じゃあいいやと思って、こっちを見たら、次の週ぐらいに来たので、注文したら1週間ぐらい早く来た、ぼくは。

山路:私も10月に入るみたいなやつだったんですけど、1週間以上はそれから早く来て、妙にAppleが物流、こんなにずれるなんて珍しいなと思ったんですけどね。

小飼:本当に、丸々1週間ずれてるな。

山路:なんか今回、iPhone17のProじゃないノーマルモデルがめちゃめちゃ売れてるとかなんかそんなような状況、聞こえていますけどね。

小飼:ただ物理SIM廃止っていうのはかなり来てて。今回は、うちのLightning(端子搭載の機種)を一掃しようというふうに企画してて。だから一斉に17にしようと思ってたんですけれども、物理SIM無しっていうのは発表の時にやっとわかったじゃないですか、

山路:ああ、日本モデルはね、

小飼:はい。これだといろいろ厳しいというのは、うちのお嬢様方に投げたんです。

山路:何か、そんな若い奴が困ることってあります?

小飼:いや、移行で文鎮化とかした場合っていうのは単に電話番号を失うだけではなくて、SMS認証の鍵も失うじゃないですか。だから、今や電話番号を失うっていうのは単に「もしもし」の宛先が変わるだけでは済まないわけです。逆にそれで済むのであれば、eSIM経由で新しい電話番号って、本当にすぐ買えますので。そうでないほうなんです、今までの電話番号をリテールするというのがすごい難しくて。

山路:で、スムーズには行かなかった?

小飼:行かなかった、というのか、それを見事に回避できたというやつ。うちのお嬢様方の回線というのは全部ドコモのMVNOで。

山路:初日に大ゴケしたじゃないですか、eSIMの移行システムが止まったという、

小飼:その通りです。もし何も考えずにそのまま突っ込んでたら、全員文鎮化して詰んでたところです。本当に。

山路:いやー、なかなかそれ怖いですね。一人ならともかく全員っていうのはなかなか。

小飼:そうなんですよ。

山路:社会から切り離されちゃう感がある。

小飼:だから本当に20年前ぐらいのガラケー時代が懐かしいですよね。本当に当時は携帯電話の番号というのは、ただの電話番号だったんですね。だから、「もしもし」できれば要件を満たしてたんですけども、今や個人認証の鍵ですよ。

山路:マイナンバーカードよりもある意味、身分証明書になっているところがある。

小飼:まさしくまさしく。そういうのが壊れるリスクっていうのは最小にしなければいけないので、じつは今回の移行はかなり気を使いました。結局、物理SIMがあったほうがいいというので、わざわざ16を用意しました、娘たちには。

山路:買ってきたんですか、わざわざ。

小飼:しかも流通在庫ね。というのもAppleのクソあざといところは、クソあざといところは、クソあざといところは、大事なことなので3回繰り返しました、新製品発表するでしょ、そうすると、一つ前の端末の一番下のモデル以外のモデルをディスコンしちゃうんですよ。さすがにAppleは一つ前の16も、128だったら売ってると、でもさすがに128だと足りないと、

山路:さすがにそれはね、

小飼:うちのお嬢様方は本当にバシバシ写真撮るし、動画撮るし。さすがに512とか1テラとかいらないんだけれども(笑)。いや、だから256が適切なんですよ。ところがもうAppleから買えなくなるわけです、17が発表された途端に。なんですけど、まだその段階では流通在庫はあったんで(笑)。

山路:なるほどね。しかし今回eSIMになったおかげでバッテリーちょびっと伸びたみたいな話とかも。

小飼:それはeSIMそのものはいいですよ。これも本当にもうSIMスロットなくなっちゃったけれども、

山路:弾さんのはiPhone Airなんですよね、

小飼:これはAirです。

山路:さすがに軽いですよね、さっきちょっといじらせて、持たせてもらいましたけど。

小飼:じゃあ山路さんのProも、やっぱりすごいね、金塊を持ってる感じがあるね。悪くないです、このずっしりとした重みは悪くないんですけれども。やっぱりずっしりしてます。

山路:今回すごい悩んだんですよ、Airにしようかどうしようか、

小飼:こっちのほうが早く着くってんで、僕はぜんぜん考えないで早く着くならこっち、みたいにポチ、みたいな(笑)。

山路:USB-Cの端子あるじゃないですか、(Airも17 Proも)どっちもUSB-Cなんですけど、iPhone AirってDisplayPortに対応してないんですよね。

小飼:あーそうか、有線で何が繋がる繋がらないっていうのは考えるのが、もうAirPlayでいいや(笑)。

山路:私、最近XREAL One Pro買ったんですよ、メガネ型の拡張ディスプレイ、それで寝転がってネット配信見たりとか、マンガ読んだりとかしてたもんで。

小飼:さすがだ(笑)。

山路:DisplayPortないのキツいかなとか思って。あと写真撮影でマクロレンズもたまに使うんですよね。

小飼:そこが一番惜しい、コンマ5がないんですよ。1と2しかないんですよ、これ。

山路:ズームの倍率。

小飼:だから一番パンできるのが焦点距離26ミリなんですよね。それでもほとんどの目的は満たせるんだけれども。だから8倍ズームとかよりも、0.5がないことが惜しかったですね。ただ同じ×1とか×2でも、やっぱりあれなんで48メガピクセルで撮れるので。

「Airはスピーカーがモノラルなのを嫌がる人がいますね」(コメント)

小飼:いや、まぁでも普通、(AirPods Proを見せながら)こういうので聞くでしょ、

山路:最近本体からそのまま聞くっていうのあるのかなと、

小飼:でも、(AirPods Proを見せながら)これがまだ来てないんだよ、

山路:そうですね、新しいAirPods Pro 3。

小飼:だから初め、AirPodsをまず頼んだんです、AirPodsをまず頼んだんで、そっちがぜんぜん来てなくて、なんかこっちがスルッと来たのには解せん(笑)!

「XREAL One Proどうですか? iPhoneをつないで映して歩けますか?」(コメント)

山路:私ね、もう家で寝っ転がってる時にしか使わない、あれをiPhoneにつないで歩くのはよほどの変人ですよ、

小飼:そう、それはめてきたらいいのに、

山路:忘れてました(笑)、伊達メガネ持ってくるぐらいだったら、XREAL One Pro持ってくれるほうがよかったですね、

小飼:そうだよ、

山路:新幹線とかで使うのはすごいいいと思いますね。歩いて使うやつはいねえだろうっていう、ガジェット系のライターとかでない限り。でも今回、私久しぶりにiPhone製品まとめて買い替えたんですけど。

小飼:でもやっぱりいい色だよな、これ。

山路:コズミックオレンジね。ちょっと派手なやつ、割と好きなんで。

小飼:もっと前から、派手なというよりも実際に見つかりやすいしね。

山路:そうなんですよ、暗いところで目が効かなくなってくるからって思って(笑)。

小飼:それでかい、これとかな、やっぱり薄色なので(笑)。じつは僕のメイン端末はSE2なんです、相変わらず。

山路:あ、そうなんですか。

小飼:そこの部分っていうのはすごい保守的なので。なんで保守的かっていうと、金融系のアプリとかっていうのはなるべく保守的にしておきたい。

「XREAL One Proって仕事に使えますか?」(コメント)

山路:仕事によるけど、ちょっとこれで文字をずっと見続けるのはきついかな。意外によく見えはするんですけど。ちょっと疲れますかね、私的には。

「参政党色」(コメント)

山路:って言ってる、コズミックオレンジのこと? そう言われると、なんかちょっとミソつけられた感じがするな(笑)、いやだな。

小飼:いや、まあでもはっきり言って本当に、海自の海猿の皆さんが着てるのと同じ色なので(笑)、これ以上視認性の高い色というのはたぶん、そう、人間の視細胞的にありえないので。だからこの色、たぶん派手すぎて今までなかったんだけど、でもなんで今頃になって出したのかな。これが一番目立つ色だっていうのはAppleの連中が知らなかったはずがない、

山路:今までProモデルって地味な色にあえてしてましたよね、黒とか白とかシルバーとか。あんま派手な色を出さないように。

小飼:でも、もしかしてあれかな、TitaniumだったのがAluminumになったのの埋め合わせなのかな、

山路:なるほど、色をつけやすいみたいなのがあるのかな。

「Vision Proと使い分けるの?」(コメント)

小飼:そうだった、Vision Proの持ち主でもある、

万博感想:「まずい飯はなかった」、スペインからネパール、サウジアラビア館

山路:でもね、やっぱり寝るときなんかに寝っ転がって動画配信をだらっと見るにはやっぱりXREAL One Proのほうが負担が少ないです(笑)、すいません、Vision Proの使用頻度めっちゃ減ってます(笑)。じゃあこのiPhoneの一通り紹介したところで、万博の話いきましょうか。

小飼:ははは、そうか、まだギリギリ終わってないのか、

山路:あと2週間ぐらいあるんじゃないですかね、

小飼:行こうと思ってる人たちにはワンチャンあるのか。

山路:散々ここでも弾さん、いろいろ万博、disってきましたけれども、実際行ってどうでした?

小飼:まず、どういういきさつで行ったかというと、僕の妻はJTCに勤めておりまして。JTCに勤めておりますと、万博のチケットが配布されるんです。うちは4ついただいたんですよ。うち家族4人ですから、娘たちにも「行く?」って言ったら、「行かない」っていう返事を(笑)。なので、2×2にして、そこは2日行って、移動日があったので、どうせだったら移動日の夜も行こうということで、夜のチケットも買って。

山路:夜だけだと安かったりする?

小飼:はい。なので、実質2日半なんだけれども、一番後ろの日というのは、早めに引けて飯食いに行ったので、実質一晩、丸一日で昼間というような感じでしたね。

山路:全体的な感想としては、まずどうでした?

小飼:まずボディチェックというのか、空港と同等のセキュリティゲートがありまして、会場に入るのに時間がかかる理由っていうのはまさにそこなんですよ。

山路:カバンとか開けて、みたいな?

小飼:そうそうそう。開けられた人もいましたけど、僕の場合はX線通過で良かったんですけど。でも、ポケットに入れてたものとかっていうのは全部X線通されてましたし。最初そこ、聞いてねーよみたいな感じで。

山路:やっぱけっこう待たされる、入るまでに?

小飼:そうですね、僕らが行った時には30分待ち、30分待ち、30分待ちぐらいでしたね、会場に入るのに。パビリオンはもっと待たされるケースが多かったですね。たぶん、今だと1時間半とか、

山路:入場までに?

小飼:入場までに。

山路:キツいな、

小飼:キツいでしょ、

山路:なかなかキツいな、

小飼:じつはそこの入場の待機列が一番キツくて、なんでキツかったかって言ったら快晴だったんですよ、我々が行った時には。

山路:まだ夏日っていうか、真夏日か。

小飼:日照が本当にキツくて、キツいので皆さん、日傘をさすわけです。日傘をさして、すごいそれは効果があります。直射日光はあびなくていいです。でもその代わりですね、特に女性の皆さんが日傘をさしていると、ちょうど僕の目のあたりに、そうなんです。それをデンプシーロールで避けつつ、まぁでも3回小突かれましたね。

山路:東京オリンピックの傘があればよかったですね(笑)、

小飼:ああ、それは思った、それは思った。

「飯はどうでした?」(コメント)

小飼:あのですね、万博に限らず、さすが大阪だったのでまずい飯には遭遇しなかったという言い方をしましょう。

山路:高い?

小飼:万博会場はさすがに飯は高かった。でもね、一番ふざけてたけれども、うちは買わなかったっていうのは、イギリスのパビリオンの前にあった、ビールスタンドというのか、要するに冷蔵庫に入ってるようなものをその場で売ってて。ビール売ってたんで、ビールに目がない僕の妻は、すぐにそこに、本当にナチュラルに引き寄せられていって、一ついただきたいって言ってて、おいくらって言って、一缶1200円って言って、

山路:えええ(笑)? え、缶ビール?

小飼:いや、それで「もういいです」みたいに。いや、本当になんというか、その売り子のお兄ちゃんをぶっ殺しそうな勢いでした、さすがに1200円はないだろうって。1200円ってどういう価格っていうと、富士山のてっぺんで売っている缶ビールが1缶600円なんです。

山路:なんか安い感じがする(笑)、

小飼:その後でスペイン館のビールは600円でした、なのでスペイン館のビールを美味しく堪能しました(笑)。万博でも、ブリカスはブリカスっていう(笑)、

山路:ひどいな、1200円か(笑)。

小飼:1200円はない。おおむね高いんですけれども、まぁスキー場価格ぐらいで収まってました。その中でやっぱりピカイチだったのはネパールで(笑)。もう匂いで客寄せしてるんですよね(笑)。

山路:うなぎ屋かよ、みたいな感じ、

小飼:いや本当にうなぎ屋か、みたいな。

山路:普通のケバブの屋台やんけみたいな感じ、ケバブはネパールじゃなくてトルコか。

小飼:それで妻も僕も、足が勝手にそっちに向かってって、まぁろくに並ばずに入れたら、いやなかなかこじんまりとはしてるんですけども、本当チベット芸術というのか、すごいオーナメントが置いてあって。パビリオン部分っていうのもなかなかの見もので、まぁでも本番はやっぱりメシ屋で。そのメシ屋は万博価格ではあるんですけれども、普通の都会のメシ屋ぐらいの相場です。タンドリーチキンとカレーのセットを頼んで、それが、あ、ククリラムという、じつはネパールって、スパイスラム、スパイスにつき込んだラム酒でも、知る人ぞ知るという感じで。それ全部合わせて2500円でした。

山路:それは万博価格としては悪くない。私ちょっと札幌のオータムフェスとか行ったんですけど、めっちゃ高かったですよ、2500円とかでは済まないですよ。

小飼:それくらいするでしょ。それとは別のロケーションで、ペルー館は中に入るのは列が長すぎて諦めたんだけど、メシ屋は別だっていうことで、

山路:普通に海外の屋台村めぐりみたいになってる(笑)、

小飼:そうそうそう、それが飲み物抜きで2000円ぐらいで。うまかったんだけれども、これであれば都内であればいくらでもありつける場所があるだろうな、という。あと変わり種では、ミャクミャクのネクターというのがあって、それが1缶200円なんだけれども、要するにピーチネクター味なんです、ソーダが入ってて、それは意外とまともな味です。

山路:それはタピオカ的なものが浮いて、ミャクミャクっぽいとか?(笑)

小飼:そういうのはなくて、単に缶に印刷してるだけなんですけれども。それは価格相当だったかなと、1缶200円だったんで。

山路:食べ物で言うと、サウジアラビア館とか評判が良かったと聞きます。

小飼:評判が良かった、コーヒーうまかったです。

山路:あ、行ったんですか。

小飼:でもね、サウジアラビア館ね、何が異様かって言ったら、サウジアラビアというのは石油でいろいろ賄ってる国なんです、それぜんぜん出してない。

山路:どういうこと? 全部再エネなの?

小飼:再エネとか、石油の話が出る以前に、いかにコーヒーの伝統があるんですとか、

山路:なんか不思議な感じ。

小飼:これはTwitterにも書いたんですけれども、あんまり産油国は産油国であることっていうのは表に出してないんです。特にガルフネーション、アラビア半島諸国は。

山路:グレンダイザーの大きな像とかはなかったんですか(笑)? 最近サウジアラビア資本でグレンダイザー新作(笑)、

小飼:ガンダムは見たんだけどね、我が国の文化みたいなところで、

山路:サウジアラビアが『グレンダイザー』の新作に金を出してたもんで、

小飼:サウジアラビア館のパビリオンはすごいいい表示でしたよ。列もぶっとかったけども、流れるのも速くて。そこは評価するんだけども、あれ、石油どこ? みたいな。

万博感想:トルクメニスタン、アキアカネ、大屋根リングと、一番くだらない展示

山路:ほうほうほう。あと、中央アジアのどこか行ったみたいなこと言ってませんでしたっけ、

小飼:トルクメニスタン。あのね、もう大統領、大統領、大統領。もう入り口にバーンと大統領の写真。独裁者の肖像がバーンと出てくるっていうと、たぶん日本だと北朝鮮が真っ先に思い浮かぶと思うんですよ。上回ってますね。

山路:あれを(笑)、へえ。なんか大統領の写真が飾られてるだけみたいな感じなんですか?

小飼:いやー、もう入り口にバーンですよ。入り口に本当にもう大統領の肖像がバーンってあって、ウェルカム・トゥ・トルクメニスタンですよ。で、もうそこにとどまらずに、展示品にトルクメニスタンで使われている教科書とかもあるんですよね、だから自国語の、トゥルク語の教科書ですとか、日本語の教科書とかって並んでるんですけども、表紙を開けて、そこにあるのは大統領の肖像(笑)。最近大統領が若い人に変わったので、昔の教科書の昔の大統領が載ってるバージョンとかもあって、そこすごい興味がなかったですね。

山路:企業パビリオンとかは行かなかったんですか?

小飼:企業パビリオンはものすごい混んでて、抽選になったわけですよ。すごいクソいウェブサイトがあって、何度も申し込みでは外れて、外れて、外れて。で、妻が1回NTTのやつに当たって、妻だけは行ってきたので。

山路:それ一人だけなんだ、入るのは。

小飼:そう、ペアとか家族ぐるみで行こうとすると、もう外れちゃうのでっていうことで。

山路:もう行けた奴が行く、

小飼:そう、行けた奴が行くっていうので。

「null²(ヌルヌル)行けましたか?」(コメント)

小飼:えーとですね、ウォークスルーとかあるって言って、要するになるべく多くの人に体験してもらいたいっていう心遣いでしょうね。その指定された時刻にあったんですよ、本日は中止しましたー、そんなのばっかしやー。その場になってやっと実情がわかるというね。いや、だから万博のウェブを作ったやつは本当にちょっと100万回締め殺したいです。

「大屋根リングの感想が知りたいな」(コメント)

小飼:あのね、たぶん実質3日いて、たぶん2周くらいしたとは思います。ちょっと面白かったのは、9月の頭だったということもあってアキアカネが飛んでました。それはすごい救われた思いがしました。当初聞いてたのは、

山路:ユスリカがひどいみたいな、

小飼:そうそう、蚊柱が立ってまーすみたいなのがあったので、そこは気候には恵まれ、恵まれだと言ってもちょっと快晴すぎたんですよね。あとスズムシが鳴いてた、スズムシの音が聞こえてたんだけど、あまりに均等に聞こえてて、けっこう不自然だったんですよね。あれはスピーカーで流してたのか。あとはその輪っかに載ってる状態で水芸と(笑)、水上のショーとドローンショーを見ましたね。で、水上のショーはちょっと比べるものがないのでわかんないんですけど、ドローンショーのほうはその前に妻が韓国旅行に行ってて、釜山のビーチでドローンショーをやってて、やっぱり1回り見劣りするという(笑)、

山路:普通に観光地でやってるショーよりも見劣りするのか(笑)、それは残念でしたね。

小飼:でも大阪の名誉のために言っておくと、釜山のビーチでやってるやつっていうのは本当にすごい名物らしくて。もう、

山路:そんじゃそこらのが真似できるようなものでもないと。

小飼:真似できるようなものでない。

山路:そっちがすごいのか、

小飼:中国の深圳とかに行けば、さらにそれを上回るショーを見れるというのはほぼ確実なので。でも、工夫はすごい良かった。終わった後に「出口はこちらです」みたいなのもドローンで表示してて、僕はそういうのはすごい評価するんですよ。

山路:ユーザビリティというか(笑)、

小飼:そういうさりげないUIというのは(笑)。でも、最初の夜に行ったのはドローンショーが終わると人が一斉に出口に押し寄せるんですね。ほとんどの人というのは電車が動いているほうに行くわけですよね。大阪メトロ中央線のほうに。そこまでたどり着くのに1時間半ぐらいかかりましたね(笑)。でも、やっぱ鉄道ってすごいのは、動いていればちゃんと出れるんです。

山路:それはそうなんでしょうけど(笑)。

小飼:それ、一度止まったじゃないですか。けっこうおっかなびっくりです。

山路:ビバークしたみたいな話、ありましたね。

小飼:そうそうそう、最悪ここで寝ようみたいなのを、いろいろ見回して考えてました(笑)。一度それをやっちゃうと、一挙に防災モードに入っちゃうんですよね。でも、防災モードに入ることもなく、幸いにして1時間半列に入っていれば夢洲駅までたどり着けて。でも夢洲駅もう一つ不利なのは、6両編成なんです。編成長くできないんですよね。

山路:ホームの問題で?

小飼:そうそう、たぶんホームの問題だと思うんですけれども、ざっくり万博の人の数とコミケの人の数っていうのはだいたい同じくらいなんですよ。でも、コミケのほうはりんかい線、

山路:ゆりかもめも両方ありますよね、

小飼:もあるし、ゆりかもめも、でもりんかい線にしとくけど、なぜかというともうキャパシティがぜんぜん違うから、りんかい線はもう10両だもの。

山路:そうかそうか。

小飼:しかも、それがなくてもゆりかもめもあるし、打ち上げって言っても、もう知られたイベントなのでタクシーとかもバンバン来ますし。だから交通量のキャパシティはやっぱり本当に夢洲はかなり辛いっていうのが(笑)。

「休息所欲しいですね」(コメント)

小飼:いや本当に、

山路:石の休息所(石のパーゴラ)とかいかがでしたか(笑)?

小飼:(コメントを見ながら)そうだ、一つ評価したかったのは、かつての普通のベンチというのはただ長い、シングルベッドぐらいの長さの座面がずっと続いてたじゃないですか。ところが今時の都会のベンチっていうのは、嫌味のごとく手すりがついてたりするんです、

山路:寝っ転がれないようにね、

小飼:寝っ転がれないように。真っ直ぐでした。途中にそういう嫌がらせの手すりとかっていうのはなかったです。そこは本当に素直に評価したい。そこまでちゃんとしてるんだったら、やっぱりゴミ箱とかを配置してほしい、

山路:ゴミ箱はないんですね。

小飼:なかったけれども、自動販売機とかっていうのはポコポコあって、そこに缶や瓶をリサイクルするものっていうのがあって、でも、弁当のトレイとかっていうのをどうしようって言ってうろうろしてると、その自販機の近くにあるリサイクル瓶の担当の人が「いや、もうこっちでいいです」って、結果的には助かった。あくまで結果的に。

山路:最初からゴミ箱置けよって気はしますけどもね。

小飼:一つ、しまったと思ったのはトイレに行きそびれたんですよ。

山路:万博のトイレを体験してみたかったってことね、

小飼:そうそう。

山路:ぜんぜんトイレ行かなかったんですか(笑)?

小飼:あのですね、たぶん水分が足りなかったんでしょうね。

山路:ああ、そういうことね。

小飼:ペットボトル3本以上の水分っていうのは取ってたんですけれども、ぜんぜん行く気が起きなくて。

山路:一日は朝から晩まで歩いたんですよね。

小飼:妻は1回行ったんだけど。たぶん全部汗に化けちゃったんですね。

山路:それはまた、それはそれは。

小飼:あのね、でもその石が吊り下がってる休憩場っていうのは、それは見れた。たぶん、あれが万博で一番くだらない展示でしょうね(笑)。あんな金があるんだったら、不払いの下請けさんに払ってあげなよっていう。あれが一番くだらない展示だった、本当に、本当に。

山路:休息所にもならないっていう、

小飼:あれは本当に、あれほど意味がないものっていうのはなかった。

山路:大屋根リング自体はいかがでした?

小飼:あれは建築物としてはなかなか見どころがある。だから、あれをバラしちゃうのかなっていうのはもったないとは。

山路:全長2キロとかでしたっけ、けっこうあるんじゃないですか、

小飼:あったね、歩きがいあったね。いや、でもあれを全部輸入木材でやってさ、ぶっ壊すの前提じゃん。

山路:じゃあどうですか、万博体験、100点満点なら何点?

小飼:100点満点というよりも、関東と関西ですごいパーセプション、受け入れ度が違うんですよね。東京にいると万博、なんかそんなこともやってるねみたいな、

山路:すごい遠い世界の話みたいな、

小飼:遠い世界の話みたいだけれども。大阪のというよりも、関西の枠だと、やっぱり本当に世紀の祭が来たみたいな感じで。で、回数券というのか、要はリピートができるチケットを持っている人たちとかっていうのもいっぱいいて。何回も出入りしてるわけですね。

山路:ただ前回の70年の大阪万博も『子供の科学』で全くと言っていいほど取り上げられてないっていう、東京の人間の、大阪のイベントに対する冷淡さというか(笑)。

小飼:(コメントを見ながら)ちなみに『タローマン』はまだ見てないです。

山路:そうですか(笑)。

小飼:『タローマン』のパイロットというのか、コマーシャルは見たけど。

山路:でも、だいぶ楽しんだようじゃないですか。

小飼:いやー、まあ何と言えばいいのかな、妻に引きずられたというのか、本当になんかチケットもらったのが妻なので、イケイケドンドンな感じではありましたね(笑)。

山路:なんか弾さんが巨大なモバイルバッテリーを調達して万博に行ったっていう噂を聞いたんですけども(笑)、

小飼:いや、まあまあその通りなんですけども、かなりの安売りをしてたので。一つ前のモデルではあります。でも本当に、まさにレンガでした。

山路:それを持って、丸1日以上歩いとったわけですね。

小飼:どれくらいゴツいやつかっていうと、4万mAhです。

山路:すごいな(笑)、MacBook充電できちゃったりとか、

小飼:(MacBook Airを見せながら)こいつを2回フル充電できる、

山路:そんなにいります?(笑)

小飼:ぜんぜんいらない(笑)、ぜんぜんいらないんだけども、モバイルバッテリーに関しては、行った人が口を揃えて脅してたので、これはゴツいやつを持ち歩かなければいけないなと。妻の分も持ち歩かなければいけないなって言ったら、Amazonで大安売りしてたので。いちおうAnkerのやつです。

「万博で『ポケモンGO』をやりましたか?」(コメント)

小飼:あー、しまった。しまった。意外と、ぜんぜん意外とではない、体力は本当にギリギリでしたね。

山路:それバッテリーのせいじゃねえかっていう気がしますけども(笑)、それ持っていかなかったらもうちょっと余裕あったんじゃないか(笑)、

小飼:ギリギリでしたね、本当に。ハアハア言いながら歩いていました。でも1日25000歩から3万歩歩けたので、歩きたい人には悪くないイベントなのか。ただね、やっぱりチケットがいい価格するでしょう、うちの場合は本当にいただきものだったので。そうは言ってもチケットの価格よりも、交通費と宿泊費だよね。新幹線はいい値段するしね。ただ宿泊費は僕はヒルトンのタイムシェアの会員でもあるので、

山路:そういうものがあるんだ(笑)、

小飼:だからそれを有効活用させていただきました、

山路:ちょいと気軽に休息所として使える的な?

小飼:当然ウェブで予約はするわけです。本来は海外の物件をタイムシェアしてるんですけど、使い切れない分っていうのはホテルチェーンのポイントでそのまま化けるので。それ何もしないと貯まる一方なので、機会を見て使わなければいけないんですけども、たまたま万博行きたいっていうので、じゃあもう梅田にあるから、あそこ取ろうみたいな。

山路:そういうサービスをやってるんだ。

小飼:そりゃかなりお金を取るというのか、取られましたもん。

山路:そういうサービスって、どのホテルでもやってるようなものなんですか?

小飼:ホテルチェーンですね。アメリカのホテルチェーンはタイムシェア熱心です。ヒルトンは特に熱心でしたね。日本でヒルトン系列のホテルに一泊でもすると、勧誘されると思いますよ。

山路:なるほどね。そうかそうか。でもそれは何っていうか、

「上級国民」(コメント)

小飼:って、まあまあそう言われても仕方ないですね、

山路:否定しない(笑)、

小飼:いや、ただ上級ってほどゴージャスではないですよ。やっぱり便利な位置にありますし、部屋はきれいで、そこそこ狭くはないですし。広いとまでは言わない。僕の場合は朝食もつくんですよ、クレジットカードのサービスで(笑)。

山路:ついてくるやつなんですか、

小飼:ついてくるやつというよりも、つけられる、そのホテルチェーンのサービスが勝手にアップグレードされるという、

山路:なるほど。そういうことか。

小飼:まぁでも少しずれてるといえばずれてるんですよ。何がずれてるかっていうと、妻も僕も、それよりもB級のサービスに憧れるという感じなんで。

山路:じゃあ快活クラブのほうが嬉しいみたいな(笑)、マンガ読み放題みたいなのが付いてるほうがいい(笑)、

小飼:うちの長女だそれ、快活クラブに入り浸って(笑)。まあまあ、でもそこは本当に間違ってない。いや、だから、これすごいいいんだけどさ、いやでも、ドーミーインの夜泣き蕎麦がねって、

「ソフトクリームだった快活クラブでしたっけ?」(コメント)

山路:ソフトクリームだって(笑)、あれ快活CLUBでしたっけ、ソフトクリーム食い放題かなんかあるの(笑)。へえー、

「快活CLUBのマッサージチュアは素晴らしい」(コメント)

小飼:万博というよりも、万博にかこつけて久しぶりに大阪に行けたというのがよかったというのか、良かったな。

山路:万博以外はどこか回ったんですか?

小飼:えーとですね、泊まったのは梅田なんですけれども、そこからちょっと歩けるぐらいの距離に夜食を食いに行って、そこが本当に素晴らしかった。やっぱ大阪だし、うまいもの食わなきゃっていうね、

山路:たこ焼きだけではなく、

小飼:たこ焼きはなんかすっ飛ばしてたな。

山路:なかなか充実した、

小飼:普通にうまかったし、時間的には大阪ってそんなに遠くないので。金銭的にはなかなかのもんですよね。往復すると新幹線、ダマで3万弱ぐらい取られちゃうんで。

山路:へええ、珍しく弾さんが大阪で満足をした(笑)、

小飼:満足ではないな、肉体的には本当につらかった。日焼けをしすぎて、3日ぐらい熱を出してましたね。まだ日焼けの跡が残ってます、(腕を見せながら)この通りです。拡大しなくても、これちゃんと映ってるよね。

山路:色変わってますね。

小飼:いまだにこれです。あと転んだので、ここにちょっと傷が。傷があるっていうのか、これ万博直後はここにべっとりとかさぶたができておりまして(笑)。だから肉体的にはなかなかキツかったです(笑)。でもなんとか生きて帰って、生きて帰ったっていうのもあれですね(笑)。

山路:なんか充実した休日だったようで。

小飼:そうですね。まぁでもあれかな、東京からはそのためだけに行くというのはね。あとApple心斎橋に行き損ねたな。

山路:あー、はいはいはい。

小飼:まぁでもティム・クックが回ってたのは今週は頭だもんね、それはちょっとずれてはいるんだけど。

山路:まぁAppleストアはどこで見ても同じっちゃ同じですけどね(笑)。

小飼:そうね。

「AI投資は循環取引? バブル?」とAIゲノム

山路:じゃあタイトルにもあった、AI関係の話、いきますか。最近AI関係の投資っていうのが気の狂ったような額になってるぞというという。

小飼:というのか、気の狂ったような三角取引してるよね。なんか久しぶりにOracleの名前を聞いたけれども。

山路:そのNVIDIA、今回OpenAIに投資したんですが、その前にもIntelに7400億円とか投資してるんですけど、それが霞んで見えるぐらいの。

小飼:10年前ぐらいだったら話、逆だったはずなんだけどね。

 
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